9月。
公式戦が続く中で、
もう一つ、重くのしかかっていたものがあった。
県大会の使役。
自分の子どもは出ていない
まず、
はっきりさせておく。
この大会に、
自分の子どもは出ていない。
- 出場もしない
- 応援する立場でもない
- 勝ち負けに感情移入できるわけでもない
それでも、
行かなければならない。
人が集まらない現実
朝。
集合時間。
……人が、少ない。
- 仕事がある
- 家庭の事情
- すでに別の用事
理由は、どれも正しい。
でも、
現場は回さなければならない。
「誰かがやる」ではなく「自分がやる」
結局、
動くのはいつもの人。
- グラウンド整備
- 受付
- 本部補助
- 審判まわりの対応
気づけば、
ずっと立ちっぱなし。
炎天下の一日
9月とはいえ、
まだ暑い。
- 水を飲む
- 汗をかく
- また動く
試合は次々に進む。
自分の役割は、
終わらない。
「ありがとう」は、ほとんどない
この日、
感謝される場面はほとんどなかった。
それも、そのはず。
大会は、
「当たり前に進んでいる」ように見えるから。
誰の記憶にも残らない仕事
- スコアに名前は残らない
- 結果表にも載らない
- 写真にも写らない
でも、
誰かがやらなければ、
大会は成立しない。
正直、しんどい
この日は、
素直に思った。
「なんで、ここまでやってるんだろう。」
- 子どもの試合でもない
- 楽しいわけでもない
- 評価されるわけでもない
それでも、
帰らなかった。
同じ立場の人との会話
そんな中、
他チームの会長さんと話す機会があった。
- 大変ですよね
- 人、集まりませんよね
- でも、やるしかないですよね
短い会話。
でも、
救われた。
「わかってくれる人」は、いる
すべての苦労が
報われるわけじゃない。
でも、
同じ立場の人には、伝わる。
それだけで、
少しだけ気持ちが軽くなった。
それでも、日程は続く
このあと――
- 公式戦が2つ
- 遠征
- グラウンドづくり
- 本部
- 審判
9月は、
まだ終わらない。
次回予告(第13話)
勝たせてあげたかった。
本当に、そう思った。
6年生最後の公式戦。
そして翌日、新チームで感じた希望。



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