勝てそうだった、だからこそ
6年生にとって、
これが最後の公式戦。
相手を見たとき、
正直、思った。
「……いけるかもしれない。」
そんな空気が、
チーム全体にあった。
でも、結果はボロ負けだった
試合は、
思うように進まなかった。
- ミスが続く
- 流れを止められない
- 1点が、遠い
スコアだけ見れば、
完敗だった。
いちばん悔しかったのは、大人だった
子どもたちは、
必死にやっていた。
手を抜いたわけでもない。
諦めたわけでもない。
それでも、
結果は変わらなかった。
「勝たせてあげたかった」
試合が終わって、
自然と出た言葉は、それだった。
- 6年生に
- 最後くらい
- 勝つ経験をさせてあげたかった。
何度も頭をよぎった思い
- もっと練習できていたら
- もっと環境を整えられていたら
- 自分に、できることはなかったのか
答えは、出ない。
それでも、子どもたちは前を向いた
試合後。
6年生は、
泣いた子もいた。
でも――
次の日には、もう来ない。
翌日、新チームでの公式戦
メンバーが変わり、
新チームとして臨んだ公式戦。
結果は、
またボロ負けだった。
でも。
手応えのある「負け」
前日とは、違った。
- 声が出ている
- 動きが速い
- 意図が伝わるプレー
負けているのに、
空気が違った。
「あ、来年はいける」
不思議と、
そう思えた。
- このメンバーなら
- この雰囲気なら
- 積み重ねれば
やれる。
勝敗だけじゃないと、初めて思えた日
これまでずっと、
- 勝ちたい
- 勝たせたい
- 結果を出したい
そう思ってきた。
でも、この日は違った。
未来が、ちゃんと見えた
- 伸びている
- つながっている
- 受け継がれている
6年生が残してくれたものは、
確かに、あった。
役目は、もうすぐ終わる
父母会長としての役割も、
終わりが近づいていた。
- 勝たせてあげられなかった悔しさ
- それでも残った希望
両方を抱えながら、
次へ進む。
次回予告(第14話・最終話)
めんどくさい。
しんどい。
辞めたい。
それでも、
この1年の先にあったもの。



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