退院できると思った日、延びた入院

ケガ予防・身体ケア

入院生活も3日目。
この日は、本来なら退院予定の日でした。

前日の様子を見る限り、食事も少しずつ食べられるようになり、顔色も良くなってきていたので、私自身も
「今日退院できるかな」
と思っていました。

子どもも、きっと同じ気持ちだったと思います。

でも、その朝の診察で状況は少し変わりました。


退院できると思っていた朝

朝、医師が病室に来て診察をしてくれました。

熱の様子や体調を確認したあと、血液検査の結果について説明がありました。

先生は落ち着いた口調でこう言いました。

「だいぶ良くはなってきています。ただ、まだ炎症の数値が少し高いですね」

正直なところ、私は
「それでも退院できるのでは?」
と思っていました。

でも先生は続けて、

「もう1日入院して、しっかり様子を見た方がいいと思います」

と話しました。

つまり、退院は1日延期ということでした。


「今日帰れると思ったのに」という気持ち

この日は、子ども自身も「今日帰れる」と思っていたようでした。

だからこそ、退院が延びたと聞いた瞬間、少しショックだったのか、涙を流してしまいました。

無理もありません。

3日間、点滴をして病院のベッドで過ごしてきて、やっと帰れると思っていたのですから。

親としても、その涙を見るとつらいものがありました。

「もうだいぶ良くなっているように見えるのに」
「ここまで頑張ったのに」

そんな気持ちは、こちらにもありました。

でも同時に、
ここで焦って帰るより、ちゃんと回復してから帰る方が大事なんだろうとも思っていました。


少年野球をしていると、1日が重く感じる

こういう時、少年野球をしているとどうしても頭をよぎるものがあります。

  • 週末の試合に間に合うのか
  • 休んだことで遅れないか
  • レギュラー争いに影響しないか
  • 戻った時に感覚は残っているのか

たった1日でも、妙に重く感じることがあります。

特に、試合や公式戦が近い時期だと、その気持ちは強くなりやすい。

この日も、まさにそんな空気がありました。

退院延期は、ただ家に帰れないというだけではなく、
少年野球に戻るタイミングが少し先に延びるという意味も持っていました。


それでも、先生の説明で少し落ち着いた

先生の説明はとても丁寧でした。

「もう少し体を休めれば、しっかり回復できます」

「無理をせず、戻るならちゃんと戻れる状態で」

そう言ってもらえたことで、子どもも少しずつ気持ちを落ち着かせていきました。

少年野球をしていると、
休むことがマイナスのように感じる瞬間があります。

でも、今回の1日延長は、
置いていかれるための1日ではなく、
ちゃんと戻るための1日なんだと思いました。


回復の兆しは確かにあった

体調そのものは、確実に良くなっていました。

食事も少しずつ食べられるようになり、この日はご飯を全部食べることができました。

おかずは少し残してしまいましたが、それでも入院したばかりの頃に比べれば、食欲はかなり戻ってきています。

「ちゃんと回復してきている」

そう感じられた瞬間でした。

そしてこの日は、一度点滴を外してお風呂にも入ることができました。

久しぶりのお風呂に入った子どもは、とてもリラックスした表情をしていました。

「帰れない」という現実はあっても、
体は確実に前に進んでいる。
そのことが、少し安心につながりました。


親として感じた安心

正直、入院した最初の頃はずっと不安でした。

熱は上がったり下がったりするし、食事もほとんど食べられない。

「このまま大丈夫だろうか」

そんな気持ちが頭の中を何度もよぎりました。

でも、この日の様子を見て、少しずつ思えるようになりました。

「もう大丈夫かもしれない」

そう思えるようになったのは、親として本当に大きな安心でした。

退院が延びたという事実だけを見ると後ろに下がったようにも感じます。
でも、実際には前に進んでいた。

この日は、それが見えた1日でもありました。


もう一つの安心は、周りの理解だった

もう一つ、ありがたいことがありました。

それは会社の理解です。

急な入院で仕事を休まなければならなくなりましたが、職場は状況を理解してくれて、もう1日付き添えるように調整してくれました。

おかげで、焦ることなく子どものそばにいることができました。

子どもが体調を崩した時、親の不安は体調だけではありません。

仕事はどうするか。
予定はどうするか。
周りに迷惑をかけていないか。

そういう現実的な負担もあります。

だからこそ、この時に理解してもらえたことは本当にありがたかったです。


そして迎えた静かな夜

この日の夜。
入院してから初めてと言っていいくらい、熱が上がりませんでした。

それまで毎晩のように高熱が出ていたので、これは大きな変化でした。

氷枕を交換することもなく、静かな夜。

その様子を見ながら、

「本当に回復してきている」

そう感じることができました。

退院延期はショックでしたが、
その1日が確実に意味のある1日になっている。
そう思えた夜でした。


公式戦に間に合うか、という希望

実は、この週の土曜日には少年野球の公式戦が予定されていました。

体調が悪くなる前から楽しみにしていた試合です。

もちろん無理はできませんが、
「もし回復したら、間に合うかもしれない」
そんな希望も少しずつ見えてきました。

先生もそれを考えてくれていて、

「しっかり回復してから復帰しましょう」

と話してくれました。

この言葉が良かったのは、
「無理をしてでも出よう」ではなく、
出るために、今はちゃんと休もう
という順番だったことです。

その言葉で、子どもも納得して、もう1日の入院を受け入れることができました。


3日目は、競争より回復を選ぶ日だった

入院3日目。
退院は延期になりました。

それでも、この日はこれまでとは違いました。

  • 熱が下がってきた
  • 食事もできるようになってきた
  • 体も少しずつ元気になっている

そして親としても感じました。

「この入院は、必要な時間だったんだ」

少年野球をしていると、
どうしても“早く戻ること”に意識が向きがちです。

でも、本当に大事なのは
ちゃんと戻れる状態まで整えること
なのかもしれません。

休むことは、競争から降りることではない。
戻るための準備でもある。

この日は、そんなふうに思えた一日でした。

こうして、入院生活の3日目が終わりました。


次は、4日目の話です。
ようやく退院の日。
病院を出たあとに聞いた
「ラーメンが食べたい」
という一言が、今でも強く残っています。

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